2012/12/11

M寸L寸

BRSAのバス旅行のためにあちこち大阪の安宿に電話したのだが、そのとき応対してくれた年配の男性が「こっちで段取りさせてもらいます」みたいなことを言うので、本物の西尾一男だと。

「段取り」と関東でも関西でも同じ言葉を使うが、少なくとも関東では「こちらで段取りをさせてもらう」とか「そちらで段取りしておいてください」とはあまり言わない。

だから、関東(あるいは標準語)の「段取り」と大阪弁の「段取り」では意味が少々異なっているに違いない。

普通、標準語の「段取り」が意味するのは、物事を進める際の手順や準備で、そうした段取りそのものは相手と自分で共有することもできる(「今日の段取りはこんな感じで行きましょう」みたいに)。

だが、関西の「段取り」(とはいってもわたしは友近のヤツしか知らないのだが)には、「相手の希望やモノゴトのあるべき姿を理解した上で自分たちでコトを進めておく(あるいは逆に、自分の希望などを踏まえて相手がコトを進めておく)」というようなニュアンスがあるように思える。とすると、こっちの段取りは共有はできない。

関東の人間からすれば大阪人に「勝手に段取りを作って進めてもらっちゃあ困る」と文句も言いたくなるが、大阪の人にしてみれば「東京のヤツが作った段取りをこっちに押し付けられちゃあ迷惑千万」というところであろう。