2012/12/21

独身鍋

カレン人の友人たちと一緒に酒飲みながら鍋をつついてる。

ごった煮鍋だ。肉ダンゴ、鶏肉、こんにゃく、野菜。

「ビルマではこういう鍋は学生たちが食べる。だから独身鍋というのです」

別の年配のカレン人がいう。

「ヤンゴンではね、昔はこれにマリファナ入れたもんですよ。マリファナには食欲を昂進させる効果がある。それでみんな腹一杯食べる。たくさん笑って! 若い人の食べる物です」

そんなこと話しながら、飲み食いする。サントリーから好評発売中のトリス2.7リットル入りペットボトルがいつの間にか半分だ(ステマ)。

ところで、その場に最近結婚したばかりのカレン人がいた。しかも20も若い嫁さんだ。みんなやっかみ半分からかい始める。「どうやって掴まえた?!」

すると30後半の独身のカレン人が喚き出した。「クスリだよ! クスリ!」

けっこう酔っているみたいだ。「そのクスリ教えてください!」とせがむ。

みんな笑う。

だが、彼にとっちゃ笑いごとじゃあない。「クスリ! クスリ!」 繰り返しながら、彼は結論に達する。

「もう、クスリの世界だよ!」

これが独身鍋だ!