2012/12/17

値下げの理由

在日ビルマ社会のバス旅行を巡る厳しい競争についてはすでに書いたが、 BRSAのバス旅行(元旦出発、大阪一泊)もなかなか人が集まらないらしい。

それで昨日の日曜日、緊急会議となった。けっこうヤバい状況とも聞いていたので、どうかと思ったら、それほどでもないようで、なんとか当初の計画通り開催できそうだ。

ただし、23,000円という料金設定では、この寒風吹きすさぶビルマ難民業界では戦えぬというので、20,000円に値下げすることになった。また、それに伴い子どもの料金も18,000円から15,000円となった。

23,000円でもそれほど悪い値段とは思えないが、それでも難しいのは、在日ビルマ難民社会がいま出費に慎重な時期だからだ。

まず一番の理由としてあげられるのが、ビルマの人々が多く働いている飲食業が総じて厳しい状況にあるため、収入が減っていることだ。

次にビルマ国内の変化がある。多くの在日ビルマ難民は、そのうち自分たちが帰れる時期が来るのではないかと希望を持つようになっているため、そのときに備えてできるだけお金は貯めておこうという心理が働いている。

もうひとつは、近々あるのではないかといわれているアウンサンスーチーさんの来日に関係している(時期的には来年前半の可能性が取りざたされているようだ)。

実はこの日、在日ビルマ難民の活動家たちが集まって、アウンサンスーチーさんが来た時のことについて議論したのだという。

スーチーさんが来たら、大きな会場を借りて集会を開く予定、しかも、会場ったって、そんじょそこらのみすぼらしいのじゃいけない、どーんと立派なのを押さえたい、というのが在日ビルマ難民の気持ちのようで、そのための大金を集めるために、ビルマ難民ひとり5,000円出すべし、と決まったとか(聞いた話だが)。

それはおおいに結構だが、出費はそれだけにとどまらない。せっかくスーチーさんが来るのだから、みんな精一杯献金したい。それでビルマのために役立ててほしい。てなわけで、自ずと財布の紐も固くなろうというもの。

まったく、ビルマの民主化とスーチーさんが原因なら、値下げもやむなしだ……