2015/12/03

もうひとつの選挙(2)

確かに最近は活動が縮小気味であるとはいえ、ひとつの政治団体を運営していくのは大変なことだ。

自分の民族のためとはいえ、どうして自分だけが犠牲を強いられなければならないのか。そうした思いも、会が活発で発展しているのならば報われようが、事態はまったく逆だ。参加率も会費収入も減少するばかり、増えるのは徒労感ばかりというわけで、そんな重苦しさ、苦々しさが、年を追うごとに役員たちの間で色濃くなり、そして今年、それはどうも抑えきれないほどにまで達したようであった。

というのも、選挙委員として、大井町のきゅりあんの会議室に颯爽とやってきたわたしが直ちに嗅ぎつけたのは、役員たちを覆う並々ならぬ疲労感であった。いや、それどころか、得体の知れないピリピリした緊張感にたじろぎすらしたのだ。

それはわたしに居心地すら悪く感じさせるほどだった。今のところ世界でたった2人の「チン民族の友賞」受賞者であるわたしですらそうなのだから、並の人間ならば直ちに逃げ出して大井町の闇に身を投じていたことだろう(ちなみにもう一人の受賞者は田辺さん)。

そのようなただならぬ雰囲気の中、CNC-JapanとCWO-Japanの第14回目の年次総会が始まった。