2015/12/15

バマゾン・プロジェクト(3)

「そんなわけで、帰国するとわたしはBRSAのプロジェクトとして始めてみることにした。」

などという前回の末尾の文は、その後このプロジェクトが世界を変えでもしたような口ぶりだが、今のところ17冊の本を差し入れただけだ。

前々回に載せた案内を配ると、早速、BRSAの会員の野上俊明さんが英英辞書、ビルマ愛好家の大村哲さんが画集を2冊寄付してくださった。

9月19日にBRSAでは田辺寿夫さんをお招きして講演会を行ったが、その後の飲み会で6000円ほど残金が出た。これと野上さんからいただいた寄付金3000円を元手に、八重洲ブックセンターに行き、英語の辞書3冊とOxford University Pressの新書を買ってきた。

これは“A Very Short Introduction”というシリーズの各130ページほどの小著で、1000円から1300円ぐらい。

購入したタイトルは”Education”、”Law”、”Politics”、”Sociology”、 “Democracy”。さらに正体不明の言語学者が勝手に”Linguistics”を混入したことも付け加えねばなるまい。

これにわたしの膨大な蔵書から2冊を加えた。一冊はいつでもどこでも買い直すことができるので惜しくない古典中の古典、ホメロスの『オデュッセイア』の英訳。もう一冊はアマゾンでモンティ・パイソンのジョン・クリーズの本だと勘違いして買ってしまった薄い本。

悔しいので書名は記さないが、こんな得体の知れない書物がビルマの獄中に忍び込むのもなかなか面白かろう。