2015/12/10

もうひとつの選挙(6)

では、CNC-Japanの存続が覆える可能性はもはやないのだろうか?

いやある。選挙委員長であるわたしはすぐに気がついた。

この後に行われる会長選挙で、誰も立候補せず、推薦された者もこれを拒絶したら、つまり来年度の会長が不在ということになれば、これ自体、会を解散すべきことの確固とした理由となるのだ。

ということは、わたしが選挙委員長としてこの団体の解散を勧告することになるかもしれぬ。

そんな思いを抱きながら、わたしは会員たちの前に座り、選挙の開始を告げたわけだが、結論から言うと、CNC-Japanは存続する。少なくとも来年度は。

前会長のニンザルンさんを含む5人が会長に推薦され、投票の結果、彼女が再選されたのである。

推薦された人はみな前役員で、そのうちの4人は会の存続に反対していた。それでわたしは投票の前に、彼女たちに候補者としてひとこと話してもらった。4人が明確に拒絶した中、ニンザルンさんだけが自分の果たすべき責任について言及した。これで全員が拒んでいたら、わたしはそこで選挙を中止して、解散勧告をしていただろう。

投票用紙