第11回のカレン新年祭が本郷のホテル機山館で1月3日に行われた。
カレン新年祭(Karen New Year)というのは、カレン人の伝統祭事のひとつで、カレン人のいるところならばどこでもお祝いされるものだ。本来は12月に行われるものだが、日本では休日が取れないので最近は1月のはじめが多い。
と はいえ、ビルマ国内では事情が違うようだ。最近ビルマから逃れてきたあるカレン人女性によれば「現在の軍事政権の以前、1988年以前はわたしたちカレ ン人の住む場所では許可を得れば毎年カレン新年祭にはカレンの旗を掲げて記念式典を盛大に行うことができましたが、現在の軍事政権が政権を奪ってからはこ うしたお祝いは全面的に禁止されて、お祭りを行うことができなくなりました。」とのことだ。
さて、第11回というのは日本でこのお祭りが開催された回数のこと。1997年がたしか第1回で、一昨年に開催されなかったほかは毎年開催されている。
ぼくは第2回から参加し続けているので(ただし昨年は除く)、このカレン新年祭の参加者の中でも古株のひとりだ。変わらない顔もあれば、新たにビルマからやってきた人々もいる。親友の多くはすでにビルマに帰ってしまった。
ぼ くがはじめて参加した当時はほとんどの在日カレン人が「不法滞在者」だった。しかし今ではほとんどが難民(あるいは難民認定申請者)だ。そのため、政治 とは関わりを持ちたくない一部の在日カレン人にとってはやや敷居の高いイベントとなってしまった(なぜなら政治活動家と一緒にいたことが政府に知れると大 変なことになるから)。