2011/06/15

入管に「帰れ」と言われたら(2)

しかし、それでも別の不安があります。つまり、難民申請中のビルマ人が震災後に国に帰ったせいで、自分も同類に見られるのではないか、自分の難民認定申請も軽く見られるのではないか、という不安です。

この不安には確かに根拠があります。入国管理局や難民審査の参与員が、いくつかの帰国したビルマ人の事例をもとに、 他のすべてのビルマ難民もやはり帰ることができるのではないか、と疑う可能性があるのです。この疑いはあなたの難民認定申請に影響を与えるかもしれませ ん。ですが、これもたいして心配する必要はないのです。

まず大事なのは、難民認定申請を取りやめて帰国した人にはそれなりの事情があったはずですが、この事情はあなたの事情とは全く別物だということです。つま り、帰った人は帰った人、自分は自分、というわけです。ですので、入管になんと言われようと、あなたが言うべきなのは「帰った人のことはわたしには関係の ないことです。わたしにはわたしだけの帰国できない理由があるのです」ということだけなのです。