2012/05/31

奇妙な反応

ビルマのテインセイン大統領が4月末に来日し、野田首相と会談して、円借款の供与の再開や債務の放棄を確認した。つまり、日本政府とすっかり打ち解けてしまったわけだ。

これを怒りと悲しみをもって受け止めているのが在日カチン難民の人々だ。

というのも、ビルマ軍とカチン軍は現在戦争の真っ最中。日本が渡す金で自分たちの民族が殺されるのだから無理もない。

カチン人は日本政府に大いに抗議すべきだと思うし、実際にそうしている人もたくさんいると思うが、これに対して「今は日本政府に楯突くのはまずい」と奇妙な反応をする人がいるとのこと。

その理由はといえば「いまや日本政府とビルマ政府は仲間になったのだから、日本政府に反対したら、いやがらせとしてビルマに送り返されるぞ!」だって。

いくらなんでも日本政府はそんなに野蛮じゃない(わたしはカチン人を貶しているわけではない。ただ軍事政権下で生きてきた人の心理の一例として面白く感じたのである)。