2012/05/11

子をつれて

マノー祭りでは男性は刀をもって踊る。下の写真はその刀だが、雰囲気はあるがこれは本物ではなく、飾り物だとのこと。ま、本物の刀をもって東京の真ん中で踊れやなんかしない。

それに、飾り物とはいえ、刀の数は限られている。で、何を使ったかというと、チャンバラ用のおもちゃの刀。会場で一振り千円で売ってた。


高い。だが、お祭りへの寄付と思えば安い。もっとも、わたしは買わないことに決めた。すると、はじめの踊りが終わったときに、友人のひとりがくれた。

さて、昼食は会場でカチンの人たちが自分たちで作った料理を売っていた。フランクフルトが100円。焼きそばやビルマ風カレー、カチン風の弁当やデザートなどが500円ぐらいで売られていた。


その日は暑い日で、昼食タイムの間、参加者たちは公園の木陰に群がって、ご飯を食べたり、おしゃべりしたり、ぼんやりしたりしていた。子どもたちは刀を振り回して遊んでいる。ゴールデンウィークの初日だから、東京も静かだ。

日本人が運営したりすると、こうした休憩の間にもなにか音楽を流したり、小さなイベントを仕掛けたりして、せせこましく空白を埋めようとするものだが、カチンの人たちはそういうことをしないようだった。本当の無為の時間で、わたしはなんだかカチンの村にでもいるような気になった。


この日、カチンの友人が子ども用のカチン・ドレスを用意してくれるというので、わたしは4歳の娘を連れて行った。それで、帰るときのわたしは片手は刀、別の手に子どもの手という格好となった。気分としては「子を貸し腕貸しつかまつり候」というノボリでも立てたいところだったが、柳生烈堂の手のものが襲ってきたら怖いので諦めた。