2009/10/14

ビルマ民族と非ビルマ民族(1)

ビルマ軍事政権とは、基本的にはビルマ民族の支配政権だから、ビルマ軍事政権を批判することは、ときとしてビルマ民族を批判することになる。

ビルマ人の中には、たとえ民主化活動家であっても、政府のことはいくら悪くいっても良いが、ビルマ民族、あるいはそれを作り上げるもの、たとえば習慣や宗教について非難されるのを好まない人がいる。

あるとき、ある非ビルマ民族が「わたしたちを迫害して殺しているのはビルマ人の軍隊です」と発言したところ、ビルマ民族の活動家がこう言って咎めた。

「悪いのはビルマ民族ではなく、ビルマ国軍なのでそこは注意してほしい」

だが、国境の非ビルマ民族にとってビルマ国軍はビルマ民族の軍隊として立ち現れているのであり、それを理解するのは民主化運動にとって重要なことだ。このビルマ民族活動家は言い返す代わりに謙虚に耳を傾けるべきだったのだ。

もちろん、軍事政権とビルマ民族とは区別して考えるべきだが、軍事政権が生まれ、それが今に至るまで維持されるという事態の原因は、ビルマ民族の心性の深みに根ざしている。その辺の事情を理解している活動家はもちろんいるにはいるが、非常に少ない。