2009/06/25

入管の新たな動き

ここのところ入管の動きが不穏だ。

まず牛久のほうでは、ビルマ人収容者の仮放免許可申請が2件続けて不許可になった。これはここ数年無かったことだ。

品川入管でもビルマ人難民申請者に対して変わった動きが報告されている。品川入管では連日のように再申請者(最初の申請で不認定となって2度目の申請をしている人)でまだ審査のはじまっていない人に出頭を命じ、15名ほどをまとめて一室に集め、こんなことを話しているのだと言う。

「再申請した人は、口頭審査なしで申請書のみで審査されることがあるので、いついつまでに必要な書類を提出するように」

つまり、再申請をした人のうちには難民認定審査の重要な柱である口頭審査を受けずに結果を出される人があるということだ。

その理由については、ある人が聞いた所によると、通訳者の問題があるとのこと。通訳者の問題といってもいろいろあるが、ひとつには通訳者の不足があり、もうひとつには通訳者と申請者とのあいだで通訳を巡って問題が発生しているのだそうだ。

これが本当かどうかはさておき、口頭審査を省略することで、審査のスピードアップをはかるという理由もあるのかもしれない。

問題なのは、この方針変更が再申請者にどんな影響を与えるかだが、否定的な見方をする人が多い。文書では書ききれない事柄を口頭で伝える機会が失われるのは、再申請者にとって大きな不利益であるというのだ。

再申請者の立場はともかく、日本人としていえば、審査には十分時間を尽くすべきだし、もし効率化のためならば、口頭審査を削るよりも前に、入管の体制を変える、もしくは難民審査のあり方を変えるほうが先決ではないかと思う。

いずれにせよ、今の段階では何も分からないのだが。