NLD-LAとはNational League for Democracy Liberated Areaの略で、日本語ではたいてい国民民主連盟解放区と訳されている。
非ビルマ民族諸団体から成るUNLD-LA(United Nationalities League for Democracy Liberated Area)は、統一諸民族民主連盟解放区とでもしたらいいかもしれない。
この解放区というのは、もちろんビルマ軍事政権から解放されている、という意味だ。
ところで、UNLD-LAは日本では確か代表が1人いた程度だと思うが、NLD-LAのほうにはNLD-LA JBつまり国民民主連盟解放区日本支部があり、非常に活発に活動している。
だが、国民民主連盟解放区日本支部とは、日本がビルマ軍事政権の支配から解放された地域のひとつであるかのような、おかしな名称だ。
とはいえ、これは屁理屈というもので、実際にはこの「解放区」という言葉は、そもそもタイ・ビルマ国境のビルマ軍事政権の支配の及ばない地域を指し、そこで活動しているNLDとUNLDを、ビルマ国内のNLD、UNLDと区別するために、「解放区」と後ろに続けたのだ。
その後、NLD-LAの活動が世界中に広がったため、世界のあちこちで「解放区」が設置されることとなったわけだ。
これを理不尽だと感じたせいか分からないが、この「解放区」という言葉ではなく「亡命」という言葉を用いる団体もある。アラカン人の組織、アラカン民主連盟(ALD)がそれで、国内のALDに対して国外の組織をALD (Exile)と呼んでいる。
「解放区」がもはや具体的な地域ではなく、単に国外の組織であるということの印でしかないことを考えれば、「亡命」としたほうが理にかなっている。
ところで、NLD-LAを、NLDロサンジェルス支部と読んだ難民認定申請者がいたこともついでだから書いておこう。