2011/08/20

難民認定申請(4)

さて、今回、対応に出たのは二人の女性職員だった。ひとりは感じが良かったが、もうひとりはにこりともしない。まあ、ひとそれぞれだ。

職員は書類を受け取ると遺漏がないか細かくチェックする。漏れがあった場合は使い回しの付箋をカウンターの下から出してその箇所に貼付ける。

今回指摘された箇所はすぐに直せるものばかりだったので、いったん部屋を出て廊下に並べられた椅子に座って訂正する。こういう作業のため、小机も二つばかり置かれている。

訂正が済むと、再びカウンターに行き呼び鈴をチンと鳴らす。出てきた職員に渡し、もう一度しっかり見てもらう。問題がなければ職員は書類を受け取り、申請者は外で待つように言われる。

込み具合にもよるのだろうが、今回はそれほど待たされなかった。呼び出されてカウンターに行くと、職員がパスポートなどの返却する書類と「難民認定申請受理票」を手にしている。

これこれ! この受理票をもらえば申請は終わり。

受理票には申請者の氏名、生年月日、申請番号、入管の連絡先などが記されており、申請者は 間違いがないか確認しなくてはならない。そして、職員はいくつかの注意事項(住所や電話番号が変わったら必ずこのカウンターに来て報告すること、仕事はしては行けない、など)を述べてから、この受理票を渡すのである。

この受理票は極めて重要で、これさえ身につけていれば、街角で警察や入管に不法滞在で逮捕される可能性はグンと減るのである。まず心配なく 町を闊歩することができるというわけだ。そのせいか、この受理票を何かのビザだと勘違いしているビルマの人が以前はたくさんいた。もっとも、さすがに最近はそうした暢気な人はいなくなったようだ。