2011/08/05

骨太の名演説(1)

アラカン民主連盟(亡命・日本)ALD (Exile-Japan)の会長HLA AYE MAUNGさんから、7月24日の総会で少し話をしてほしいと頼まれたのが、6月の終わり。

それまで、ひと月近く時間があったのだが、話の内容がまとまったのが、総会の直前。

もっともまとまるといっても、たいした長さではないので、それほど難しくはない。

とはいえ、せっかくの機会だから、自分としては一番伝えたいメッセージを盛り込む。頭の中ではズバリ骨太の名演説ができあがった。

会場に着くと、わたしは自分のスピーチの順番を確認。そして、速やかにロンジーを着用する。

ロンジーとは、ビルマの人々が、ズボンの代わりに普段着用する筒状の着物だ。ビルマのたいていの民族がこれを着ている(ただし、シャンとカチン文化圏ではズボン)。

南インドでもルンギー(タミール語ではチャーラム)といって同様のものを着るから、これはインド文化圏からビルマに伝わったにちがいない。

ならば、ベンガル湾に面するアラカン人の土地こそ、ビルマにおけるロンジー文化の発祥の地ではないか。もっともこれはわたしの憶測にすぎない。

それはさておき、アラカン人のロンジーはビルマ人やカレン人のそれとも異なる独特なもので、一言でいえばきらびやか。金糸や銀糸を密に織り込んだその生地は渋い光沢を放っている。模様はたいてい細かい斜め格子で、格子の中にも花のようなデザインが置かれている。

わたしはこのアラカン風のロンジーをある友人からいただいていた。そこで、この機会に着用に及んだというわけだ。ちなみにわたしのロンジーの生地はこんな感じ。