2010/12/16

つまるところは(1)

事務所のトイレが詰まった。

ビルマ・コンサーン共同代表であるわたしが尻を拭きすぎたのだ。

さいわい、水は溢れなかった。また、完全に閉塞してしまったわけでもなかった。便器の縁まで溜まった水はしばらく放っておくと、通常の水位にまで戻った。しかし、そこでもう一度流すと、再び水は縁までいっぱいになった。柄付きのブラシで便器の底をかき回してみたが、事態は好転しなかった。

そのときわたしはひとりだった。これはよかった。だが、あいにく、すぐに出かけなくてはならなかった。つまり、腰を据えて修理をする時間はなかったのである。

わたしは、外出中に事務所を使うことがあると大変だと考え、もうひとりの共同代表のタンさんに電話をかけて尋ねた。すると「その予定はない」と返事してタンさん、「だけど、どうしてそんなことを聞くんだ?」

「トイレが詰まったんだ」

「えっ、大変だ! 今から手伝いに行くよ!」

なんてマジメなんだタンさんは、と思いながらわたしは大慌てで断った。