2010/12/15

嘘つき

ビルマの人々の中にはとんでもない嘘つきがいる。

これはビルマの人々の性根がねじくれ曲がっているせいではない。不正な政府に相対するとき、身を守るための唯一の武器が嘘をつくことであるのが普通なのだ。自分についての本当の情報を明かすのは時としてとてつもない災厄を招きかねない。そして、このような自己韜晦のための嘘なら、わたしにもあなたにももちろん、経験はあるはずだ。

しかし、その韜晦ぶりが徹底してしまった人々がいる。嘘をつくことがほとんど習慣のようになってしまったのだ。そうした人々をあるカチンの人がこんなふうに評した。

「あの人たちは1日1回は嘘をつかなきゃ落ち着いて眠れないんだ!」

つまり、連中、夜中にガバと起き出して、つき忘れた嘘を慌ててつくというわけだ。