2010/05/06

猫の手と難民(1)

去年の秋頃から、難民の収容に関して入国管理局が変わった。

それまではどちらかというとよい方向に向かっていた。つまり、収容が少なくなり、また収容そのものの期間も短くなった。仮放免申請を出せば、約2ヶ月で出られたのだった。

しかし、去年の秋から、ビルマ難民の収容が急増し、暮れ頃には100人を超えていた。

そして、同時に仮放免申請から仮放免までの期間も長くなった。4月30日にぼくが仮放免手続きをした人は、11月の初めに申請した人だ。つまり、申請から6ヶ月もかかっている。

牛久の収容所でもやはり変化があった。ビルマ難民への仮放免申請が却下されるようになったのだ。これも、数年前までは当たり前のことだったが、近頃ではたいてい「一発で」申請が通るようになっていた。

また、品川のビルマ難民収容者が長崎の大村収容所に送られるという事態が発生した。これは2006年頃まではよくあったが、最近はなかったことだ。ここにはぼくが保証人をしている人がひとり収容されているが、なかなか申請が通らない。現在3回目の仮放免申請中だ。

こ れらの状況は、すべて入管の難民に対する方針が悪化したことを示している。ここで取り上げたのはビルマ難民の例ばかりだが、ビルマ難民ばかりに限った話で はない。というか、日本の難民の中でもっともよい扱いを受けていたのがビルマ難民であり、それ以外の国出身の難民ははるかにひどい状況におかれている。