ある在日ビルマ人の高齢者が同居人と折り合いが悪くなって、一人暮らしをしようと決意した。しかし、歳のため働くこともできない。独立するにはどうしたらよいだろうか、そのために日本政府から支援はもらえないだろうか、という相談を受けた。
あるとしたら生活保護しか思い浮かばない。そこで、生活保護に詳しい人に問い合わせると、一人暮らしをしていて、困窮しているという事実がなくては受給は難しいだろうとの答え。
この相談を取り次いでくれたあるビルマ人に、この返答を伝えると、彼はもっともなことにこう言ってみせた。
「そりゃそうですよ。病気になるかもしれないから薬をくださいという人に薬を出すお医者さんがいますか?」