第1次の難民認定審査で不認定だった人はたいていの場合、異議申立てを行って2次審査に臨むことになる。
異議申立てをする際には、「異議申立てに係る申述書」を出さなくてはならない。
この「申述書」は表紙を含めて3枚の紙からなり、次のような質問が記されている。
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1. あなたの難民不認定処分に対する不服の理由はなんですか。
2.難民不認定処分まで明らかにされなかった証拠書類又は証拠物はありますか。ある場合は、同書と共に提出してください。そして、その証拠により証明したい点は何ですか。具体的に書いてください
3.難民不認定処分までに明らかにされなかった証拠書類又は証拠物の提出を予定しているが、直ちに提出できない場合、その証拠は何ですか。具体的に書いてください。
(1) その証拠により証明したい点は何ですか。具体的に書いてください。
(2) 直ちに提出できない理由は何ですか。具体的に書いてください。
(3) いつまでに提出できますか。具体的に書いてください。
4.難民不認定処分までに明らかにされなかった申立てはありますか。ある場合は、具体的に書いてください。
5.その他、申し述べたいことがある場合は、具体的に書いてください。
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用紙に収まりきらない場合は別紙に記すことも許されている。
ビルマ難民の場合、3番めの質問に、ビルマから取り寄せる予定の写真や証明書、難民である事実を証明するような手紙、日本での活動記録などを記すことが多い。
あるカレン人の老婦人が、大胆にもこの質問3をこんなひと言で済ました。
「わたし自身が生きた証拠です」
ちょっと笑ってしまうが、こんなふうに書かざるをえないほど、ビルマ政府からの迫害に苦しんできた、ということだろう。