2009/02/20

第61回チン民族記念日(3/3)

チン民族式典の第1部のプログラムのうち、もうひとつ取り上げるべきものがあるとすれば、それは第1回「チンランドとチン民族の友賞」の授与式である。

これは在日チン民族のために大きな貢献をした日本人に贈られる賞で、今年から始まったものだ。

受賞者には、記念品(ボールペン)と以下のように書かれた賞状が手渡された。

第1回
チンランドとチン民族の友賞

あなたは私たちチン民族の希望と困難を深く理解し、
たぐいまれな熱意によって私たちの日本での活動と
暮らしを支えてくださいました。よって在日チン民族協
会は、チン民族にとってかけがえのない永遠の友人で
あるあなたに敬意を表し、ここに記念品とともに「第1
回チンランドとチン民族の友賞」を授与いたします。

2009年2月15日
在日チン民族協会(CNC-Japan)
会長 タン・ナンリヤンタン

この賞状は、祝典の前日急に頼まれてぼくが作ったものだ。もちろん、内容は会長のタン・ナンリヤンタンさんの意をくんでいる。

ちなみに今年の受賞者は、今回の祝典で通訳を務めてくださった田辺寿夫さんとぼく。賞自体もさることながら、田辺さんと一緒に並ぶこともまた非常に光栄なことだ。

祝典の第2部は、歌と踊りがメイン。

チン民族といっても、その中にはいくつもの民族が含まれている。言語系統は同じであるにしても、互いに意思の疎通ができないほど、言語が隔たっている場合もある。

今回の祝典では、ティディム、ハカー、ミゾ、ゾミのおのおのの言語による歌と踊りが披露され、チン人の多様性をも楽しむことができた。

ハカーのチン人の伝統衣装と踊り

さらに現代のチンの若者の姿も見ることができた。CNC-Japanの若い女性5名によるファッション・ショーはなかなかの見物だったが、彼女たちが身につけていたのは、チンの各民族衣装のモチーフを現代風にアレンジしたものだ。これを製作したのもやはり若いチンの女性デザイナーである。

CNC-Japan発の最新ファッション

そして、チン民族記念日の最後を締めくくるのは、舞台だけでなく、フロア全体を使って繰り広げられる踊り。来場者みんなが手をつなぎ、輪になって、チン民族が民族として世界史に名乗りを上げたこの日を喜びあうのだ。