2009/02/18

第61回チン民族記念日(2/3)

今回は第61回チン民族記念日祝典第1部で行われた在日チン民族協会(CNC-Japan)会長タン・ナンリヤンタンさんのスピーチとCNC-Japanの声明を要約する。

タン・ナンリヤンタンさん

まずは、会長のスピーチから。

「チン民族記念日とは、チン民族が自分たちの望む政治体制についてはっきりと意見表明し、自ら決定した日を記念する日だ。つまり1948年2月20日、チン民族はそれまでの伝統的な封建的支配体制を自ら捨て去ったのである。

この決定にはピンロン協定にも関係しているから、チン民族にとってだけでなくビルマ現代史、ビルマ独立史、ビルマの民主主義の歴史にとっても大事な日だ。

チン民族はもともと自分たちだけの独立ではなく、連邦制を支持していた。ピンロン協定の1年前の1946年3月に、チン人はビルマ人政治家と話し合い、チン・ビルマ友好条約を結んでいる。

それゆえ、チン民族記念日が記念するチン民族の自己決定とは、非封建的な政治体制を求めたこと、そして、ビルマ連邦のひとつとしてチンランドに暮らすことの二つであり、こうした意志がビルマ独立以前から存在したことを再認識するのがこの記念日の意義なのである。」

次に、この記念日にあわせて発表されたCNC-Japan声明の要約。

声明文を読み上げるタレチースンさん

「CNC-Japanは次の7点の宣言を行う。

1) チン民族はビルマ連邦内において自己決定権を有し、また他の民族と同等の権利を有する。

2) 異国で働いていたり、難民として暮らすチン民族もまた、チンランドに暮らす権利を有する。

3) ピンロン協定の精神の実現を求める。

4) 反軍事政権の立場を取り、民主化を求める。

5) 軍事政権、国民民主連盟、少数民族指導者の3者協議の早期実現を求める。

6) 政治囚の即時釈放を求める。

7) 2008年憲法を承認せず、2010年の選挙の実施により連邦制が崩壊するおそれがあると憂慮している。」