2011/09/26

セタナーの意味

以下は在日ビルマ難民たすけあいの会機関誌「セタナー」第4号(2011年8月8日発行)に掲載してもらったものです。 


セタナーはBRSAの機関誌で今号で第4号となりました。多くの方々が編集、タイピング、翻訳、原稿集め、印刷、配布に関わってくださっており、わたしたちは非常に感謝しています。
 

セタナーは、そのタイトルの通り、ビルマ難民の気持ちを表現する場としてはじまりました。そのため、多くの会員が詩や漫画、政治的記事を書いてくださっていますが、わたしたちは「まだまだ足りない、もっと多くの会員の声を聞きたい」といつも思っています。ですので、皆さんに原稿をどんどん送ってください、とお願いしたいのです。
 

しかし、そう言われても急にはなかなか難しいかと思います。なにか書きたいと思っても、題材が整理できなかったり、どのように書けばいいのかわからないこともあります。
 

日本人であるわたしにはよくわからないのですが、ビルマの文学には長い伝統があり、日本語のように気楽に文章を書くことはできない、という意見を聞いたこともあります。
 

また、そもそも言論の自由がないビルマでは日本人のようにだれでも自由に意見やアイディアを記す習慣がないため、普通の人が文章を発表するのは少し恥ずかしい、という気持ちもあるのかもしれません。
 

ですが、自分の意見を公表したり、あるいは他の人の意見をたくさん読んで考えたり感動したりするのは、これからのビルマの民主化を考える上で重要なことです。どんな人でもそれぞれ貴重な経験や素晴らしい考えを持っていますが、そうした意見をできる限り取り入れていくのでなければ、新しいビルマは生まれないでしょう。
 

わたしはセタナーをそのような役割を持つ場所として考えています。小さな雑誌ですが、ここからビルマの民主主義が生まれるような大きな可能性を持った場所だと考えています。ですので、セタナーに皆さんが協力してくださるのはとても重要なのです。
 

最後に、どんなものを書いたらいいか困っている人のために少しだけアイディアを記しておきます。あくまでもわたしの考えなので、ここに挙げたもの以外のものでももちろん歓迎です。いや、それどころか、新しいアイディアを出してくれる人がいたら、わたしは本当に感謝します。

・ビルマや日本についてのニュースをまとめたもの。
・スーチーさんなど有名な政治家の演説のまとめ。
・自分の政治的な考えを記したもの。
・みんなに聞いてほしい自分の考え(内容は何でもいいです)。
・ビルマや日本での体験談。入管に収容されているときに感じたこと。
・日本の難民政策について考えたこと。
・BRSAへの提案。
・詩や小説。ビルマ、日本、入管などをテーマにしたものでもいいですし、全然関係無くてもいいです。
・ジョークや小話。
・暇なときに読んで面白いもの。
・入管に収容されている人が励まされる話やアドバイス。
・漫画。政治や入管問題、日本社会をテーマにしたもの。あるいはただ単に笑えるもの。
・絵や写真などの芸術作品(カラーで印刷できるとは限りませんが)。

もし原稿ができたら、セタナーの編集委員かBRSAの役員にお渡しください。皆さんのご協力をお待ちしています。よろしくお願い申し上げます。