2010/11/25

禁忌

入国管理局のことを悪くいう人がいる。収容された外国人にたいする人権侵害を激しく糾弾しているのだ。

わたしとしてはむしろ入国管理局を擁護したい。入国管理局はとっても外国人思いなのだ。以下証明。

品川入管は建物の8階から11階までが収容施設になっている。各階は4つのブロックに分けられていて、それぞれにAから順にローマ字が割り当てられている。

各ブロックの定員は40人〜50人ほどであり、複数の部屋に分けられている。部屋の数はブロックごとに異なる。あるブロックには7、別のブロックには14という具合である。

これらの部屋に外国人が収容されるのである(部屋の大きさはまちまちであり、それに応じて定員も3名〜10数名と異なる)。

さて、これらの部屋には番号が1から割り当てられている。そこで、ブロック名と部屋番号を組み合わせれば、収容施設内の「住所」ができあがる。7つの部屋があるIブロックを例にとろう。

I-1
I-2
I-3
I-5
I-6
I-7
I-8

「I-4」がないのにお気づきだろうか?

その理由は明白だ。4が忌み数だからだ(ある収容経験者によれば「14」番の部屋も「なかったかも」と)。

3の倍数および3が付く数字の時にアホになった世界のナベアツ同様、古来日本人は4の数に出くわすたびに不吉になってきたのだ。

もし、4のつく部屋に収容された外国人が不吉な感じに苛まれたら・・・そんな日本人らしい配慮を、やさしいといわずしてなんといおう。ゆえに、入国管理局は外国人思いなのである。Q.E.D.

付記

もっとも、それを気に病む人がそこに収容される可能性が果たしてあるのかどうかは、はなはだ疑問である。また、朝鮮の文化でも4を忌避することがあるとのこと。

真面目にいえば、これは収容する側が怖がっているのだ、もちろん。