2011/07/12

ドイツ人は笑わない

ドイツで難民認定された後、日本にやってきて難民申請し、難民として認められたビルマ人がいる。

せっかくドイツで難民として認められたのにどうして日本で、と思うが、その人なりの事情がある。

それはさておき、彼の話を聞くかぎり、日本よりもドイツの難民認定制度のほうが勝っているようだ。とくに弁護士が難民のために働く環境が整っているらしく、彼に言わせれば、その点「日本の弁護士はかわいそう」とのこと。

さて、彼によれば、ドイツ人は笑わないのだという。わたしにはやはりドイツに暮らすビルマ難民の友人がいるが、その人も同じことを言っていた。だから、そういう観察もアリなのだろう。

笑わない、というのは、ドイツ人の習慣で、ドイツ社会では笑っている人間はスキだらけの人間とみなされるのだそうだ。だから、冗談を話すときも、笑わないのだという。彼はまた「笑えば金を失う」というドイツ人の言葉も教えてくれた。つまり、ドイツ人はケチでもあるのだ。

彼は日本で難民として認められるまで若干の苦労をした。最初の申請が不認定となり、その後品川の入管に収容されたこともあった。

「わたしは、ドイツに暮らしている間、笑うという習慣をなくしてしまった。これが日本での難民審査に悪い影響を及ぼしたんです。だから、捕まったんです!」

今では笑顔をすっかり取り戻しているもようだ。