2015/05/23

国境の人々 [6日目]

さて、妻から離婚されそうになっている被収容者の男性だが、さいわいなことに仲直りしたようで、心配しないでくださいとの電話が入ってきた。なので、みなさんも心配しないでください。

現在、品川の入管にいるわたしの知り合いは7人の男たち(収容されている女性会員もいる)。家族の絆を取り戻したこの彼、そして眠れない彼と金を返せという彼。そのほかに、BRSAのメンバーがさらに2人、そしてビルマ人が1人に、カレン人が1人。

BRSAのメンバーの2人は、1人は来週あたりわたしが仮放免許可申請する予定で、もう1人は別の人の保証人で申請中だ。

もうひとりのビルマ人はよく知っている人ではないが、難民申請中に駅で警察に捕まって収容されてしまった。その罪状はよく分からないが本人の話から判断する限り痴漢らしい。しかも2度目の。

そのまま帰国するのかと思っていたら、この間電話がかかってきて、身元保証人を頼んできた。BRSAの役員に相談しなくちゃならない、と言ったら、断られた。

わたしが身元保証人を引き受けるのは、BRSAという会の活動の一環としてであり、役員会の承認がなくてはできない。ただし、非ビルマ民族の人々は例外で、これらの人々はBRSAよりも付き合いが長いので必要があればいつでも引き受ける。

そのひとりが今収容中のカレン人の男性で、彼は1991年に起きたボーガレー危機というビルマ政府によるカレン人大虐殺から逃れてきた人だ。この人を難民と認定せずして誰を難民認定するのかというほどの人だが、残念ながら収容されてしまった。

「偽装難民」について文句を言う前に入管の「偽装不認定」のほうをどうにかしてほしいものだ。

ネズミの肉をどうぞ。
(ボーガレー危機のあったエーヤーワディ・デルタではネズミをよく食べる)