2010/09/17

菜っ葉

他者に対する恐怖、あるいは自信のなさ、果ては単なる習慣から、萎縮してしまって自分らしさを発揮できないというのが、多くの非ビルマ民族に見られる共通の態度であるが(これには反動として、虚勢を張るというのも含まれる)、これはもちろん長年の弾圧を生き延びる中で身に付いたものである。

日本では少なくとも民族や政治を理由に弾圧を受けることはないのだが(差別を受けることはあっても)、それでもこうした態度はなかなか抜けないものだ。

あるカチン人夫婦がいて、難民認定申請をしているにもかかわらず、外の世界が怖くて、仕事以外はいつも引きこもってばかりいた。その妻の姉に向かって、あるカレン人がこう言ったそうだ。

「あんたの妹夫婦はなんなの、毒かけられた菜っ葉みたいなツラして!」