2014/12/23

マナウ柱の鳥

マナウ柱の土台となる水平の柱(ドゥンビャ)には、一端に鳥の頭が、もう一端には鳥の尾が彫刻(あるいは造形)されている。これはサイチョウであり、人間たちがマナウを行う前に、世界初の鳥のマナウ宴会を執り行ったとされる鳥である。

カチン人が言うところによれば、サイチョウとはジャングルの王者であり、その美しい姿と、どの鳥よりも高く飛ぶ習性のために、あらゆる動物が服従するのだという。

それゆえ、この鳥はまたマナウのシンボルとなり、マナウ・リーダーの被る冠や衣服にもその姿が描かれている。統治権を象徴するこの鳥を通じてマナウの持つ政治的性質が表されているというわけだ。

その政治的性質とはカチン民族の共同体の団結に関わるものだと思うが、こうした点からこの鳥はカチン民族に福をもたらすと言われるのであろう。

ところで、このサイチョウはチン民族を象徴する鳥でもあり、伝説によればカチンとチンは兄弟関係にあるそうだ。