先週の土曜日、ビルマ(ミャンマー)と日本を舞台にした難民の家族の映画、『Passage of Life』が入管のシーンを撮影するというので、小学一年生の娘を連れて行ってきた。
場所は西東京市役所の田無庁舎で、市役所のカウンターを難民関係のカウンターと見立てたというわけだ。
もちろん、実際とはかなり違うが、普通の人は入管など行かないので、映画を撮る分には問題ない。
本職の役者さんといろいろな国出身のエキストラの方が出演しており、主人公が入管で手続きをするシーンが撮影された。わたしもどこかで映っているはずだ。
映画というのは、安岡章太郎ではないが待つのが仕事のようなものらしく、これが娘には退屈だったようで、早く家に帰りたいなどと駄々をこね始めた。
すると、時間のあるスタッフの方々が遊んでくれた。娘はすっかり楽しくなってしまったばかりか、いつのまにか「こども」という役までもらっていた。
わたしは別の場所で待機していなくてはならず、娘のそばにいられなかったのだが、どうやら、ひとりで遠くの方から歩いてくる役を与えられたようだった。
しばらくするとスタッフの人が別のスタッフに「子どもがやりたくないって言ってる。どうしようか」などと話しているので笑ってしまった。
すると、先ほど遊んでくれていた女性スタッフの方が「わたしがその子のそばに行って一緒に歩きましょう」と走って行ってくれた。つまり、親子役というわけだ。
わたしたちはちょうどその日の最後のシーンを撮影しようとしていた。これが終われば田無から撤収だ。監督と役者たちは打ち合わせを繰り返し、最後のカットに備える。
エキストラたち、わたしも娘たちもそれぞれの配置について、じっと待っている。土曜日の市役所の静けさがずんと重みを増した。
いよいよ本番。そのときだ。
「すいません、おしっこです!」
監督たちの前を走り抜けていく娘とスタッフ。
まさかの娘のおしっこ待ちだ。
うんちじゃなくてよかったというべきだろう。
場所は西東京市役所の田無庁舎で、市役所のカウンターを難民関係のカウンターと見立てたというわけだ。
もちろん、実際とはかなり違うが、普通の人は入管など行かないので、映画を撮る分には問題ない。
本職の役者さんといろいろな国出身のエキストラの方が出演しており、主人公が入管で手続きをするシーンが撮影された。わたしもどこかで映っているはずだ。
映画というのは、安岡章太郎ではないが待つのが仕事のようなものらしく、これが娘には退屈だったようで、早く家に帰りたいなどと駄々をこね始めた。
すると、時間のあるスタッフの方々が遊んでくれた。娘はすっかり楽しくなってしまったばかりか、いつのまにか「こども」という役までもらっていた。
わたしは別の場所で待機していなくてはならず、娘のそばにいられなかったのだが、どうやら、ひとりで遠くの方から歩いてくる役を与えられたようだった。
しばらくするとスタッフの人が別のスタッフに「子どもがやりたくないって言ってる。どうしようか」などと話しているので笑ってしまった。
すると、先ほど遊んでくれていた女性スタッフの方が「わたしがその子のそばに行って一緒に歩きましょう」と走って行ってくれた。つまり、親子役というわけだ。
わたしたちはちょうどその日の最後のシーンを撮影しようとしていた。これが終われば田無から撤収だ。監督と役者たちは打ち合わせを繰り返し、最後のカットに備える。
エキストラたち、わたしも娘たちもそれぞれの配置について、じっと待っている。土曜日の市役所の静けさがずんと重みを増した。
いよいよ本番。そのときだ。
「すいません、おしっこです!」
監督たちの前を走り抜けていく娘とスタッフ。
まさかの娘のおしっこ待ちだ。
うんちじゃなくてよかったというべきだろう。
撮影風景。