2014/11/20

ビルマ軍、カチン軍を攻撃

Facebookのカチン人の友人たちが、プロフィール写真をカチン独立軍の旗に変えたり、急に祈り出したり、カチン兵 のむごたらしい遺体の並ぶ写真が投稿されたりしたので、なにかが起きたなと思ったら、19日にビルマ軍がライザのカチン独立軍士官学校を砲撃したとのことだ。

さっそくThe Irrawaddy誌でも報じられて、記事によれば22人のカチン兵が死亡。15人が負傷し、ライザ総合病院に運ばれたそうだ。

カチン独立機構とビルマ政府の戦争は1962年に始まり、1994年に停戦が成立した。しかし、テインセイン政府発足後の2011年7月にビルマ軍の攻撃が一方的に再開され、両者は再び交戦状態に入った。現在は停戦交渉が進められているが、その一方でビルマ軍の攻撃は散発的に続き、なかでも今回の攻撃の被害はとても大きいものだ。

The Irrawaddy誌によれば、ビルマ軍北部司令部はこの事件については「十分把握していない」といっているそうで、いまのところはこの事件の性質も、また今後の和平交渉への影響もはっきりとはわからない。

少なくともはっきりしているのはカチン人は非常に衝撃をもって事態を受け取っているということで、これは今後の和平交渉をさらに難しくするかもしれない。そして、和平の達成が長引けば長引くほど、ビルマ政府は他の非ビルマ民族との和平交渉をまとめる機会を失なうことになるだろう。そして、それは国内の更なる不安定化を招くのだ。