2014/11/28

増える難民、泣きの入管(4)

このような状況で、難民認定審査を担当する入管の部門ができることは限られている。難民認定申請者の増加に対応して人を増やすとか、態勢を整えるとかはもってのほかだ。いやたとえその気があったとしても、そう簡単には態勢は変えられない。

一番簡単ですぐにもできることは、申請者数を減らすことだ。そして、そのための策をすでに入国管理局は以下のように実践している。

1)難民認定申請書用紙を希望者に渡さない。

2)難民認定申請受付で厳しい対応をとり、申請者のやる気を殺ぐ。

3)すでに申請した者が申請を取り下げるようあらゆる機会を捉まえて「難民は認められないから無駄だ」「帰ったほうがいいんじゃない」と圧力をかける。

なんとも涙ぐましい努力ではないか。おお、あたかも難民認定申請担当部門一人が、世界中で荒れくるう独裁政権、戦乱、迫害、虐殺から続々と生まれ来る難民の大波に立ち向かっているかのようだ。ああ、いじらしき津波の民よ、今まさに飲み込まれんとす。もっと高台に難民政策を建てればよかったのだ……。

品川入管