2012/12/25

KNU新議長

KNU新議長となったムトゥセーポー(Mutu Say Poe)将軍は、ビルマ政府との停戦交渉のキーパーソンのひとりで、交渉をあまりに早く進めすぎると批判され、10月4日にはKNU本部から解任されてもいる(DVBのThree senior Karen leaders dismissed)。

問題となったのは、カレン州の州都パアンにKNU本部の許可なくビルマ政府との連絡事務所を設立したことだ。

多くのカレン人はビルマ政府が自分たちを分裂させるためにいろいろ汚い手を使っていると考えており、この解任事件もそのひとつだと見るのが一般的だ。

だから、今回ムトゥセーポー将軍がKNU議長になったことをKNUの危機であると見る向きもある。

しかし、上記の記事のコメントを見ると、カレン人のために命をかけて戦ってきた軍人であるムトゥセーポー将軍のほうが信じられる、という意見もあり、どうもコトは単純ではないようだ。

10月に彼と一緒に解任された人のひとりに、デビッド・トウさんというKNUの中央執行委員がいるが、わたしはこの人に何度か会ったことがあり、チェンマイの彼の自宅に泊めてもらったこともある。

わたしは彼について柔軟で現実的な物の見方をする人という印象を持ち、彼と話すことはとても役に立った。そのようなわけで、たとえ結果的にKNUから不信の目で見られたとしても、デビッドさんは彼なりの信念に従って行動したように思える。

いまKNUコングレスでどのような議論が行われているのかはわからないが、その内幕については、現在参加中のモウニーさんがきっと教えてくれるはずだ。

ところで、モウニーさんは今回これまでの貢献が認められてなんと「キャプテン(大尉)」というランクに任ぜられたとのこと。これからはキャプテン・モウニーと呼ばなくてはなるまい。