2016/01/28

「我らが勝利の日:チン民族と全土停戦合意(NCA)」(3)

1.2. 在日チン民族協会とタン・ナンリヤンタン氏

日本にチン民族難民がやってきたのは1990年代始め。教会を中心に徐々にコミュニティを形成し、政治活動を含む支援活動を行う。在日チン民族協会(Chin National Community in Japan, CNC-Japan)という政治団体として公式に活動を始めたのは2001年から。2004年に公式に結成される在日ビルマ連邦少数民族協議会(AUN-Japan)の創立団体の一つとなる。現在は100人以上のチン人会員が所属している。

CNC-Japanの初代会長を務めたのがタン・ナンリヤンタン氏(Thang Nang Lian Thang、以下タンさん)。彼は1988年の民主化活動においてチン民族の政治的リーダーとして活動し、その後、来日。日本においては、在日チン・コミュニティの指導者として活動し、非常に早い段階から、非ビルマ民族の政治活動と難民認定申請の重要性を認識し、チン民族の政治活動・難民申請支援を行う。

さらに、AUN-Japanの創立者の一人として、日本における非ビルマ民族政治運動を牽引する。また、認定難民の一人として、UNHCRなどと協力して難民委員会を運営。のちにアメリカに移り、難民認定後、市民権を得る。現在はアメリカ、タイ、ビルマ国内でチン民族のための政治活動を行っている。現CNFの議長である。