2016/01/13

渡邊彰悟弁護士講演会(2)

さて講演会の内容だが、まず日本のビルマ難民の状況についての話をまとめる(渡邊先生の言葉そのままではないのに留意されたい)。

1)日本の難民認定は非常にハードルが高い。特にビルマ難民は世界的水準でいうと8割がた難民認定されているが、日本ではそうなってはいない。この状況に変化が起きる可能性は少ない。

2)現在のビルマの変化を受けて、入管はビルマ難民に対して厳しい扱いをするようになっている。特に「ビルマ民族の民主化活動家」にはビザを出さない方針で入管は動いている。非ビルマ民族でも非常に難しい。

3)入管のこの方針は間違っているが、これが変わる見込みはないだろう。

4)しかし、欧米で今なおビルマ国民が難民として認定されているように、欧米諸国では「ビルマ国内の人権状況は変わっていない」というのが共通理解となっている。

5)その根拠は、非民主的な憲法と、国内の政治囚の存在だ。

6)したがって現在難民認定申請中の人は、ビルマの人権状況に関する資料を集め、証拠として粘り強く提出していくことが重要となる。

BRSAの会員の大部分を占める「ビルマ民族の民主化活動家」の難民申請者は現在の入管の立場では認定の見込みがないというのは、わたしもそんな気がしていたが、渡邊先生の口からはっきり言われるとやはり衝撃的だ。