2016/01/14

渡邊彰悟弁護士講演会(4)

講演会では入管の「ふざけるな!」行為が次から次へと取り上げられていった。

例えば、難民認定申請者は入管のさまざまな手続きの場で、申請を取り下げて帰国するように圧力をかけられる。難民審査に関わりある職員が申請に対する判断としていうのならありうるかもしれないが、そうではない。難民審査と関係のない職員までが言うのである。一体何の権限があるのだろうか? 「ふざけるな!」だ。

また、難民認定申請者のうちある者は就労を認められていないが、実際は生きていくために働かざるをえない。入管は就労禁止を何とか徹底させようと申請者が携帯する書類のために特注でハンコを作った。「職業または報酬を受ける活動に従事できない」とのハンコがポン!

しかし、これは難民の生きる権利をないがしろにする行為ではないか? 難民認定申請者は守られねばならないのだ。「ふざけるな!」だ。

さらに出席者たちは、最近入管が不意打ちで難民認定申請者の自宅にやってくることを渡邊先生に報告する。入管は、働いていないか調べたり、部屋に入り込んで、どんなものを持っているかチェックしたりするのだ。ちょっとでも不相応なものがあれば、「仕事していないのにどうしてそんなものを持っているのか」などとイヤらしく質問するのも忘れない。一体何の意味があってこんなイヤガラセをするのだろうか。難民認定申請者には人間の尊厳などないのだろうか。「ふざけるな!」だ。

入管は申請者の家に入る時、申請者がこれに同意したことを記した紙に署名させる。これについて渡邊先生は言う。「署名などする必要はない! 家に入れる必要もない!」と。

だが、申請者たちは恐れを口にする。もし拒否したら、そのまま入管に収容されるのではないかと。そこで渡邊先生「では、私のところにいつでも電話してきてください!」