2014/10/30

出頭の日

品川の入管から電話がかかってきた。

わたしが保証人をしているビルマ難民が出頭してこないというのだ。

仮放免中の人は、身元保証人の署名の入った仮放免許可延長申請書を持って指定された日時に定期的に入管に行かなくてはならない。これを怠ると再び入管に収容されかねない。

この約束をすっぽかして、入管が身元保証人であるわたしのところに連絡してくる、というのはたまにある。

ひとつは、入管から釈放されたばかりで仮放免延長許可の必要というものを分かってなくて行かないケース。これはあってはならないが、一度ぐらいならば入管も大目に見てくれる。

もうひとつは良くないもので、わたしの署名をもらいたくないか、あるいは入管に出頭したくないかしてバックレるというものだ。これも一度ぐらいならいいが、 繰り返すと、悪質だとして入管も強硬な措置をとらざるを得なくなるし、またわたしの身元保証人としての信頼も損なわれる。

もちろん滅多にあることではないが、責任感の欠如した人もいないわけではない。

しかし、今回の場合はそのどちらでもなさそうだった。彼はまじめな人で、定期的にわたしのところに来ては署名を求めてきた。

おそらく忘れたのだろうと電話をするが全然出ない。そのうち不安になってきた。 彼はわたしより少し年上だ。一人っきりのところを脳梗塞や心筋梗塞に襲われたのかもしれない……。

結局は忘れてたのだが。

急いで入管に走れメロス。

品川入管の面会室に向かうエレベーター