チャイティーヨー・パゴダというのはビルマの有名な聖地で、ゴールデン・ロックと呼ばれる岩で有名だ。この岩の何が変わっているかというと、絶妙な、というか神秘的なバランスで岩山の上に乗っかっているのだ。手で一押しすれば転がり落ちてしまう感じで、ビルマの誇る奇観のひとつだ。
わたしがここに行ったのは2003年3月のことで、詳しいことは忘れてしまったが、ヤンゴンからは結構な道のりで、夜明け前に出発した。キンプンという町で、トラックに乗り込み、ほかの参拝者とともに参道に向かう。わたしは外国人なので助手席に座らせてもらったが、ほかの人々は荷台にすし詰めで、立ったままデコボコ道を耐えしのいでいる。
参道はちょっとした山道で、あちこちに土産物屋が並んでいる。道の真ん中で地元の子どもが遊んでいたのでビデオを撮ろうとしたら、いやがられたのを覚えている。山道は厳しいので、途中の店で休み休み行くわけだが、確か駕篭のようなものもあった。そして、それに乗って楽をしたような気もする。
パゴダそのものは有名な観光地であるが、あくまでも聖地、その入り口に服装などに留意するようにという看板がある。そこからゴールデン・ロックまではすぐだ。ゴールデンといわれるゆえんは、参拝者たちが全面に金箔を貼付けているからだ。この金箔はパゴダの敷地内で売っている。なお、宗教上の理由から女性はこの岩に近寄ることはできない。
わたしも金箔を買い、貼ってみた。そしてそのついでに岩にも触ってみた。すると手に金箔がくっついた。
わたしはしばらくの間、岩の接合部がどうなっているのかじっと見ていた。どんなふうにバランスが保たれているのか突き止めたかったのであるが、収穫はゼロであった。それに、夢中になって、うっかり岩を押して転落させでもしたら一大事だ。
ついこの間、シャンの人と話していて、このチャイティーヨーの話題になった。その人が言う。
「あの岩は昔は浮いていたんですよ」
ああ言い伝えね。
「わたしが学生のころのことです」
最近じゃん!
「岩と岩の間を鳥が通り抜けたものです」
嘘だろ!
わたしがここに行ったのは2003年3月のことで、詳しいことは忘れてしまったが、ヤンゴンからは結構な道のりで、夜明け前に出発した。キンプンという町で、トラックに乗り込み、ほかの参拝者とともに参道に向かう。わたしは外国人なので助手席に座らせてもらったが、ほかの人々は荷台にすし詰めで、立ったままデコボコ道を耐えしのいでいる。
参道はちょっとした山道で、あちこちに土産物屋が並んでいる。道の真ん中で地元の子どもが遊んでいたのでビデオを撮ろうとしたら、いやがられたのを覚えている。山道は厳しいので、途中の店で休み休み行くわけだが、確か駕篭のようなものもあった。そして、それに乗って楽をしたような気もする。
パゴダそのものは有名な観光地であるが、あくまでも聖地、その入り口に服装などに留意するようにという看板がある。そこからゴールデン・ロックまではすぐだ。ゴールデンといわれるゆえんは、参拝者たちが全面に金箔を貼付けているからだ。この金箔はパゴダの敷地内で売っている。なお、宗教上の理由から女性はこの岩に近寄ることはできない。
わたしも金箔を買い、貼ってみた。そしてそのついでに岩にも触ってみた。すると手に金箔がくっついた。
わたしはしばらくの間、岩の接合部がどうなっているのかじっと見ていた。どんなふうにバランスが保たれているのか突き止めたかったのであるが、収穫はゼロであった。それに、夢中になって、うっかり岩を押して転落させでもしたら一大事だ。
ついこの間、シャンの人と話していて、このチャイティーヨーの話題になった。その人が言う。
「あの岩は昔は浮いていたんですよ」
ああ言い伝えね。
「わたしが学生のころのことです」
最近じゃん!
「岩と岩の間を鳥が通り抜けたものです」
嘘だろ!