1月4日に東京で開催されたカチン州記念日式典の前日、カチン人のアウンリーさんから日本語について聞きたいことがあるからと連絡があった。
式典で上映する映画のタイトル「Chye Na Sai」を日本語でどう訳したらよいかという。
この映画は、在日カチン人が製作したもので、自分の民族のことなど忘れて日本で堕落した生活を送るカチン人が民族としての自覚に目覚める話だという。クリスチャンだけあって新約聖書の放蕩息子の物語をも彷彿とさせる。
「Chye Na Sai」はカチン語で「わかった」というような意味で、要するに自分の民族を守るという使命が「わかった」ということだ。アウンリーさんはとても日本語ができる方で、もっとよい日本語の表現はないか、と尋ねてきたのだった。
わたしがいくつか提案したものから「ついに分かった」という邦題になった。
さて、この短編映画は式典の目玉だったが、残念なことに機材の問題でうまく上映できなかったし、音も良く聞き取れなかった。結局、時間の関係もあって上映は途中で打ち切られ、司会のアウンリーさんが「続きはYoutubeでご覧ください」と締めくくった。
映画の監督をしたのはアウンラさんというカチンの男性で、催し物などがあるとビデオでよく撮影している。彼はまた出演もしていて、その他の出演者もみな在日カチン人だ(ただし、そのうち一人はオーストラリアに引っ越してしまった)。
物語を紹介しよう。
式典で上映する映画のタイトル「Chye Na Sai」を日本語でどう訳したらよいかという。
この映画は、在日カチン人が製作したもので、自分の民族のことなど忘れて日本で堕落した生活を送るカチン人が民族としての自覚に目覚める話だという。クリスチャンだけあって新約聖書の放蕩息子の物語をも彷彿とさせる。
「Chye Na Sai」はカチン語で「わかった」というような意味で、要するに自分の民族を守るという使命が「わかった」ということだ。アウンリーさんはとても日本語ができる方で、もっとよい日本語の表現はないか、と尋ねてきたのだった。
わたしがいくつか提案したものから「ついに分かった」という邦題になった。
さて、この短編映画は式典の目玉だったが、残念なことに機材の問題でうまく上映できなかったし、音も良く聞き取れなかった。結局、時間の関係もあって上映は途中で打ち切られ、司会のアウンリーさんが「続きはYoutubeでご覧ください」と締めくくった。
映画の監督をしたのはアウンラさんというカチンの男性で、催し物などがあるとビデオでよく撮影している。彼はまた出演もしていて、その他の出演者もみな在日カチン人だ(ただし、そのうち一人はオーストラリアに引っ越してしまった)。
物語を紹介しよう。
タイトルが映し出される。
酒場で女性をはべらせ、堕落した遊びに耽るあるカチンの男。
カチン民族機構(日本)議長のザウラさんが演じている。
女性たちに見送られて店を出ようとすると、偶然、カチン民族の活動家に出会う。
青いシャツの活動家が監督のアウンラさんだ。
カチン民族として男を導こうとする。
アウンラさん扮するカチンの活動家、今度は原宿で別の堕落した男に出会い、
彼を民族運動へと誘う。
しばらくカチンの活動家が歩くシーンが続く。
歩く。
スローモーションになったり、早回しになったりして歩く。
まだ歩いてる。
さて、活動家の家に堕落した男がやってくる。
自分の民族のことに興味を持ったのだ。
カチン民族の状況について、神への信仰について熱く語る活動家。
つけっぱなしのテレビに青木功が映り、気が散るシーンだ。
改心した男がカチン民族機構の集会にやって来て、
おずおずと会場に足を踏み入れる。
「本当は議長なのに!」と思うと可笑しい。
真剣な会議が進む。
幹部が演説をはじめる。
新しいメンバーとして入会!
(本当は議長なのに!)
後悔と喜びの涙……。
カチン民族、みんなで力を合わせよう。
わたしたちは勝利する!
おしまい。
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