2015/02/18

入管しぐさ

「江戸しぐさ」という、古き良き日本人の姿を伝える思いやり作法はすでにご存知の方も多いと思います。ですが、もうひとつの伝統的な所作伝承、「入管しぐさ」については知らない方も多いのではないでしょうか。

入管しぐさがこれまでほとんど知られていなかったのにはわけがあります。江戸しぐさの場合は、これを語り伝えてきた江戸商人たちが明治の御一新の際に大量虐殺されたためですが、入管しぐさは、入国管理局の職員の間だけで密かに伝えられてきた行動哲学であり、外部にそれが漏れ伝わることはほとんどありませんでした。もちろん、ごくまれにそのしぐさを目にすることができる者もいます。ですが、そうした目撃者はみんな外国人であり、ただちに強制送還されてしまうのです。このようにして入管しぐさの秘密は守られてきました。

このたび、私は長年の研究の結果、この入管しぐさについてその一端を明らかにすることができました。ぜひご覧ください。

*帰れ返し
外国人が何と言おうと「帰れ、帰れ、帰れ!」

*いやみ受付
相手をげんなりさせればしめたものです。

*命泥棒
一年ぐらい収容しとけば、そのうち音を上げて帰るんじゃない?

*眠らせ薦め
被収容者の精神状態の悪化にはなんといっても睡眠薬。

*押さえ込み殺し
なかなか帰国しない被収容者は集団で押しつぶして窒息させましょうよ。

*うかつあやまらず
人が死んでも過失を認めないのが入管行政の鉄則なり。

*首かしげ
あなたの日本語分かりません。

*おあいにく通知
「不許可」と記されています。

*でたらめことば
申請書は青のペンじゃなくて黒のペンで記入してくださいね!

*チャーター飛ばし
貨物室に放り込まれて強制送還されないだけありがたく思え!

安心で、心豊かな社会を作る入管しぐさ、いかがでしたか?

みなさんもぜひこの入管しぐさを日々の暮らしに生かして、誇らしい日本を取り戻していただければと思います。


現代に生きる入管しぐさ

*「江戸しぐさ」自体、「馬鹿だまし」という江戸しぐさであることを、念のために付け加えておく。