先日、カチンの人が作ってくれた野生のドクダミ草のサラダについて書いたが、別のカチンの女性がこのドクダミ草について面白い話をしてくれた。
その人がビルマから日本に逃げてきたのは1990年代の初め頃で、最初は日本語学校に通っていた。結局、経済的な事情と日本のビルマ大使館の杜撰な仕事のため、勉強は続けることはできなくなってしまったのだが、学生時代はとにかく貧しかったのだそうだ。
そんなとき、彼女のおなかを満たしてくれたのが、件の野草。彼女が住んでいたアパートの路地に、ドクダミがたくさん生えているところがあり、毎日のように摘んではカチン風に料理し、これと実家から送られて来る干し納豆でご飯を食べていたのだという。
しかし、あるとき、 いつものようにドクダミを摘みに行くと、草地がすべて刈り取られていた。
「その近くに年配の女性が住んでいて、いつもわたしのすることを見てたんです。それで、そんな汚い草を食べないようにと心配して、全部草を刈ってしまったんです」
と彼女は感謝しながら言ったが、もっと意地悪な解釈を選ぶ人もいるにちがいない(わたしもそのひとり)。
その人がビルマから日本に逃げてきたのは1990年代の初め頃で、最初は日本語学校に通っていた。結局、経済的な事情と日本のビルマ大使館の杜撰な仕事のため、勉強は続けることはできなくなってしまったのだが、学生時代はとにかく貧しかったのだそうだ。
そんなとき、彼女のおなかを満たしてくれたのが、件の野草。彼女が住んでいたアパートの路地に、ドクダミがたくさん生えているところがあり、毎日のように摘んではカチン風に料理し、これと実家から送られて来る干し納豆でご飯を食べていたのだという。
しかし、あるとき、 いつものようにドクダミを摘みに行くと、草地がすべて刈り取られていた。
「その近くに年配の女性が住んでいて、いつもわたしのすることを見てたんです。それで、そんな汚い草を食べないようにと心配して、全部草を刈ってしまったんです」
と彼女は感謝しながら言ったが、もっと意地悪な解釈を選ぶ人もいるにちがいない(わたしもそのひとり)。
ドクダミ草近影(都内某所にて)