外国人研修制度の問題点として、受け入れ先が研修生のパスポートを取り上げることがあることは、すでに触れたが、以前、難民認定申請を考えている研修生のビルマの人から、電話をかけてパスポートを取り返してほしい、と頼まれたことがあった。
研修先に電話をかけるのかと思ったら、そうではないとのこと。研修先の社長はすでに彼のパスポートを日本のビルマ人研修生受け入れ団体に送り返してしまったのだという。
おそらく、そうした団体が、企業とビルマの間に入って、研修生を供給しているのだろう。
まったく気の進まない電話だったが、とりあえずその「ミャンマー・日本なんとか協会」に電話をかけてみる。
ところが、電話が通じない(こちらとしては願ったりかなったりだ)。住所もあるというので確認してみるが、ネットで調べてもそれらしきものはないのであった。
難民申請するにはパスポートが必要だ。ない場合には、ない理由を書いて提出しなければならない。
そこで、事の次第を代筆して提出したが、要するに「頑張ったけどダメでした」という内容で、「おそらくタヌキかキツネの仕業ではないかと思われる」と書き足したかったがやめといた。