罰が当たることってあるんですね。
ビルマで総選挙が行われる日、11月7日、ビルマ大使館前でデモがありました。
軍事政権の行う総選挙に対して抗議をするのです。
ぼくはここ3年ほどはほとんど行きませんが、毎週のようにビルマ関係のデモやら、抗議行動やら、アピールやら、行進やらに顔を出していた時期か1年ほどあって、この手のデモがどういうものか、何が起こって、何が起こらないか、だいたい分かるようになった。それで、すっかり飽きてしまった。
もちろん、日本でやるデモの意義を否定するわけではありませんし、役に立つこともあるのですが、かといって政治的に本当に効果があるかというと、どうもそうではない。
そんなわけで、その日はとても重要な日だったのですが、どうも行く気がしなかったんですね。張り切って行くほどのものではないですし、茶番じみた出来事を見て居心地が悪くなることもあるので。
けど、やっぱり行くことにしました。どうせまたウンザリさせられるんだろうな、と思う一方、多少の好奇心もあって、何かマトモなことも起こるのではという気もしていて。それに、なんといってもつきあいというものもありました。ぼくは在日ビルマ難民たすけあいの会(BRSA)という難民団体の副会長をしていて、その事務局長のフラティントゥンさんから、顔を出すように、といわれていたのです。
それで、イヤイヤ家を出たわけですが、移動中の暇つぶしにと、本を一冊持っていきました。セリーヌの『虫けらどもをひねりつぶせ』です。 これがいけなかった。