2011年12月4日、在日チン民族協会(CNC-Japan)の年次総会が、大井町にて開催され、役員選挙運営委員として参加させていただいた。
この日行われた選挙は、在日チン女性機構(CWO)とCNC-Japanの選挙で、選挙の運営と開票、結果の告示がわたしの担当だ。
とはいっても大した仕事ではなく、ここでは昨年度に引き続き本年度も会長を務めることになったチンラムルンさんの演説の大意を記すのみだ。日本に暮らすチン民族の現状を理解するのに非常に良い内容だと思う(通訳してもらったメモを基に再現したもの。文責はわたし)。
まず、わたしたちは多くが難民申請の結果日本での滞在を許可されていますが、その分、当初の日本での生活の大変さを忘れているように思います。日本語を学ぶことの大切さ、自分たち民族のことを日本人に伝えることの重要性を忘れてはいけません。
また、多くの会員には家族がおり、子どもがいますが、この次の世代のためにも考えるべき問題がたくさんあります。無国籍の子どもたちの問題はわたしたちが努力して解決していかなくてはなりません。
教育はもっとも大事な問題で、日本ではUNHCRの大学進学支援プロジェクトのように難民にも教育を受けるチャンスが広がっているのでいるので、まず子どもたちが教育をしっかり受けられるように、親たちが頑張らなくてはなりません。
自分の子どもたちに日本人の子どもたちと同じように生活させるのは親の責任です。
そして、教育についていうならば、わたしたちチン民族の言葉の維持も重要です。
また、今年は大きな震災がありました。CNC-Japanとして被災地支援も行いました。今後また大きな災害がないとはいえないので、その時のために各家庭で備えをしてくださるようお願いします。
さて、CNC-Japanも10年という節目の年を迎えましたが、つくづく思うのはわたしたちはこのCNC-Japanという木の下で守られ、その実を食べてここまでやってこられたということです。わたしたちはこの木がこれからも大きくなるよう、枯れてしまわないよう世話をしていかなくてはなりません。
そのためには140人の会員の力が重要です。さまざまな事情で活動に参加できない会員は、会費を払って会を支えてください。
ビルマは現在変わりつつあります。これからどうなるかはまだわかりません。ですが、チン民族の望む連邦制の実現はそう簡単ではありません。わたしたちはまだまだ働かなくてはならないのです。」